杉森:旅行商材の企画・販売をするには「旅行取扱管理者」の常駐が条件になるため、私が資格を取得しました。コロナ禍以前はメイドさん役のガイドと通訳が付いてディープな秋葉原を案内する海外旅行者向けのツアーを企画し、大手旅行代理店のオプショナルツアーとして実施していました。ちょうど爆買いブームの頃でしたが、私たちのツアーは欧米圏、特にオーストラリアからの観光客が多く、主要スポットを回りながら“これを買いたい”というコアなニーズに応える自由度の高いツアーにしました。しかし、コロナ禍でできなくなり、対応策としてオンラインツアーを思い立ったのですが、終息後に観光客が戻ってきた時のことを想定すると、利用者が自分で買いたいものを調べ、店舗情報やルートが表示されるアプリの方がニーズは高いと考えました。それまでの活動で徐々に街のつながりが増え、ツアーの知見も蓄積していたのでそれをアプリ化し、スマホ上で展開できないかと考えたのです。
吉岡:とはいえ、自分たちだけでアプリ開発は無理なので、協力者を探していたところアップフロンティアさんと出会ったのです。
アップフロンティア(以下、UPFT):2021年7月の「VR EXPO 2021 TOKYO」の出展でお会いしたのが初めてでしたね。
吉岡:数社に声をかけましたが、アップフロンティアさんのサンプルがまさにこれ!というものでした。
UPFT:自社開発のARツール「CFA」で制作した表参道ガイドですね。
吉岡:このアキバ版がほしい!と(笑)。「Akiba AR Experience Tour」は、これまでの活動の集大成という意味合いが強く、私たちの思い入れや妄想をカタチにしてくれる最高のパートナーに出会えたという感じでした(笑)。