04 — CASE STUDY / 検証ストーリー
制約から、体験を設計する。
AIグラスは、単体で完結しません。実機を検証し、自社サービスを動かす中で、「グラスは入出力に徹し、頭脳はスマートフォンの側に置く」という共通の構造が見えてきました。ただし、そこへ至る道は三者三様でした。
Rokid スマートAIグラス
グラスの上で動かし、Bluetoothで逃がす。
重量49g、バッテリー210mAh。この小ささが、設計にも影響してきます。Androidベースなのでグラス自身でもアプリは動きますが、重い処理を加えればバッテリーがすぐ消費されます。そのため、AIの処理や通信は省電力なBluetoothでスマートフォンに任せ、さらにクラウドへ逃がすことで、グラスは「聞く・見せる」に徹します。こうして自社の「Up-Agent Guide」を、グラス↔スマートフォン↔クラウドの3層構成で動かしています。
Bluetooth
スマートフォン
重い処理・通信の中継
HTTPS
クラウド(AI)
Up-Agent Guide / 推論
グラス ↔ スマートフォン ↔ クラウドの3層アーキテクチャ
Meta Ray-Ban Display
グラスには載せず、スマートフォンから操る。
同じ「入出力に徹する」でも、経路は正反対です。Meta Ray-Ban Displayでは、グラス側で処理を抱えず、スマートフォンのアプリが表示も操作もリードします。私たちは自社の「Up-Agent Ray-Ban」を、この構成で設計しました。右目のフルカラー画面は現実に重ねず「1枚のパネル」として完結させ、Neural Bandの指操作にはスクロールを求めすぎないようにしました。登場したばかりのプラットフォームだからこそ、その作法を一つずつ確かめながら、堅実に組み立てています。
DAT SDKで制御
スマートフォン
Meta公式アプリ
自作アプリ
Up-Agent Ray-Ban
DAT SDK(薄いラッパーで包む)
4者構成(グラス/DAT SDK/Meta公式アプリ/自作アプリ)
Even G2
載せる前に、「何を出さないか」を決める。
カメラもマイクもスピーカーもない、表示だけのグラスです。構成もいちばん軽く、グラスは緑単色ディスプレイに徹し、通知や翻訳といった情報はスマートフォンの公式アプリから送られてきます。だからこそ、実装より前に“何を表示しないか”が主戦場になります。私たちは実機で検証し、明度だけで強弱をつけ、現実を邪魔しない補助表示に振り切る、という設計判断に至りました。
グラス
緑単色ディスプレイのみ(カメラ・マイク・スピーカーなし)
Bluetooth
スマートフォン
公式アプリ/通知・翻訳を送出
グラス ↔ スマートフォンの2者構成(最小構成)
SUMMARY
まとめ
同じ「グラスは入出力」という結論でも、Rokid スマートAIグラスは“グラス上で動かして逃がす”、Meta Ray-Ban Displayは“載せずにスマートフォンから操る”と、経路は正反対でした。触り比べたからこそ、デバイスごとの最適解を引き出せます。
TECH BLOG
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